初代天皇である神武天皇の死後、子ども達による権力争いが生まれる
子ども達の最年長にあたる多芸志美美命(タギシミミノミコト)が権力を握ろうとする
父の皇后であった義母の伊須気余理比売(イスケヨリヒメ)を妻にして
邪魔になる伊須気余理比売の子…つまり多芸志美美命の3人のしようと企てた
その計画を知った伊須気余理比売は子ども達に、そのことを歌で知らせた
驚いた3人の子のうち次兄の神八井耳命(カムヤイミミノミコト)と末弟の神沼河耳命(カミヌマカワミミノミコト)が多芸志美美命を排除しようと立ちあがった
しかし神八井耳命が武器を手にしながら
多芸志美美命を前にすると弱気になってしまい討つことができない
見かねた神沼河耳命がかわって多芸志美美命の命を絶った
何もできなかった神八井耳命は弟の勇気に敬意を払い
神武天皇の後継者として神沼河耳命を立てることにした
こうして2代目天皇の綏靖(すいぜい)天皇が誕生する
その綏靖天皇の死後は、その子どもである安寧(あんねい)天皇が即位した
そして、その後は
4代 懿徳(いとく)天皇
5代 孝昭(こうしょう)天皇
6代 孝安(こうあん)天皇
7代 孝霊(こうれい)天皇
8代 孝元(こうげん)天皇
9代 開化(かいか)天皇
と続く
しかし、この2代目の綏靖天皇から9代目の開化天皇までは
古事記だけではなく日本書紀でも
ごく簡単なことだけしか語られていない
内容も、妃の出身や御子、皇族から派生した氏族、宮や陵墓の場所程度である
統治内容などに関しては一切語られていないため
この天皇たちのことを「欠史八代」と呼ばれている
この天皇たちのことについて書かれていない理由について
架空の存在である…という説が濃厚である
各種発掘調査の結果もその結論を裏付けていて
推古天皇のころに創作されたフィクションであると言われている
史実の上で実在が確かだと言われているのが
10代目の崇神天皇である
この「欠史八代」は王権の歴史を古く見せるため、より権威づけるために
あとから付け加えられた神話であると解釈する説が多い
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