古事記は、神の誕生から日本が生まれ
神々が生まれて、天皇家ができていく話である
基本的に、皇族は人間であるとされているが
どこからどこまでが神であり、人間であるのか…
神の時代が終わり
人間としての歴史が始まったのは
神武天皇の時であろう
そもそも「天皇」の存在自体が
「葦原中国を治めるために高天原から降り立った現人神」なのである
だから天皇は、人の姿をしているが神であり
その現人神が子孫を作り、人の歴史になっていったのである
だが、この話には諸説あり
神武天皇から9代目までの天皇は実在していたかが
不明確である…とする見方もある
神武天皇などは、あくまでも伝説上の人物であり
実在していた証拠がなく
存在そのものを疑う学者も少なくない
しかし、実在したかどうかは別にして
古事記の中で、最初の人間は神武天皇で間違いないだろう
古事記の神々は死ぬことがない
言い方を変えると、死んだとしても黄泉の国へ行くだけである
だから、神々は永久に存在しつづける
しかし、神武天皇からは
その寿命や、墓の場所まで明記されているので
「死を迎えた」=人間である
…と解釈されている
神武天皇は、137歳まで生きたと記されている
ちなみに2代綏靖天皇は45歳、3代の安寧天皇は49歳で亡くなったと記録されている
この区別の方法は
死ねば人間、死ななければ神
…という大雑把なものだが
実際には、日本において神と人間の境目は曖昧なものなのである
神が人間になったり
人間が神になったりするからだ
様々な尊敬される多くの歴史上の人物が
死後には、神として祀られたりもしており
その存在に、畏敬の念を抱く事で
その存在は、神になったりもするのである
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