最澄や空海の登場によって
日本に新しい仏教の捉え方が浸透した奈良時代
鎌倉時代に入り
日本は、現代仏教の基礎となるべく
「鎌倉新仏教」という新しい仏教運動が起こった
それは、武家政権の誕生前後から、天台宗の内部でにわかに起こり始める
その鎌倉新仏教の代表的な7人の祖師は以下の通り
・ 良人上人=融通念仏宗(1072年~1132年)
・ 法然上人=浄土宗(1133年~1212年)
・ 栄西禅師=臨済宗(1141年~1215年)
・ 親鸞上人=浄土真宗(1173年から1262年)
・ 道元禅師=曹洞宗(1200年~1253年)
・ 日蓮上人=日蓮宗(1222年~1282年)
・ 一遍上人=時宗(1239年~1289年)
この時代は、このように短い期間に
多くの代表的な宗派が立ち上がる
これらの祖師たちに共通する
立宗の動機は
天台宗の総合仏教から
一つだけの仏教を選び出した…ということである
自分達のみならず、多くの人々が救われるように
やさしく実践できる方法として
それを、お釈迦様の真髄の教えとして
その選んだものに専念したことが大きな特徴だろう
そして、これらの祖師たちや上層部の人間は
当時の皇族や貴族出身者がほとんどであった
そのころ比叡山は、派閥争い、座主をめぐる争いが起こり
開祖である最澄の教えを忘れたような有様を見て
比叡山仏教に見切りをつけて山を下りた…という共通点もある
比叡山を下りた祖師たちは
それぞれに解釈した仏教の教えを広め
目覚しい宗教活動を展開していくことになる
そして、これらの宗派は
現代に日本でも、脈々と受け継がれていくこととなる
江戸時代に、黄檗宗が登場する以外は
特筆するような動きは見あたらない
幕末から明治時代に「新宗教」としていくつかの宗派が出てくるまでは
大きな動きはなかったのである
- Newer: お盆
- Older: 日本の仏教の宗派について