「先祖」と、聞いて人々は何を思うであろうか?
自分の血をたどった一番古いと思われる人
もしくは、その家が代々祭るべき系列であろうか?
日本は、古くからこの両者の少しニュアンスの違う解釈を受け入れ、言葉を使用してきたように思われる。
江戸時代徳川家は、途中養子で繋ぎながら続いてきた家系であることは、周知の事実である。しかし、その養子も元をたどれば、徳川家康が多くの子を成し、尾張、紀伊、水戸家を作り上げていった子孫。血の濃さにこだわらず、徳川の「名」を残すことで長く反映させていく仕組みを作り上げたのだ。
徳川家が先祖を祭るとは
その家の名を繋げてきた人々を祭ること
あくまでも直系をたどる作業ではないことが伺える。
家を代々守ることは、その家のならわしを繋ぐこと。伝統を引き継ぎ、より高めて次世代へと繋いでいくこと。
自分に現在起こっていることを「先祖」に感謝する機会には
「血」はもちろん、家の「ならわし」も、自分の中にあることを感じ
双方に感謝を示すことも損ではないのではないだろうか。
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