- 2010-12-01 (水) 22:19
- コラム | 行方不明者の墓~一家族の決断~
今から、2年ほど前から
私は弟の話をすると、喉に圧迫感を感じるようになった
ストレスなのか、霊的なものなのかはわからないが
誰かに弟の話をすると
喉に圧迫感を感じ、ひどい時は声が出なくなってきた
1年ほど前からは
喉の圧迫感と、倦怠感から
弟の話をしたあとは、少し休む必要があるほどになった
私は少しずつ弟の話をするのを控えるようになる
先々の戸籍の問題などを考えると不安になるので
あまり考えないようにもしていた
私は、両親に少しずつ
弟がこの世にはいないと感じることを話始めていた
両親も、20年という月日が流れ
この問題に、落ち着いて話をするようになってきている
「どうなんだろうね~」
と、親にしても
もしかしたら生きていないのかもしれない
と感じることもあったのではないかと思う
そして、私は様々なタイミングが重なり
弟の「死」を正式に引き受ける…
つまり供養したらどうだろう?と考え始めた
そのタイミングは、3つあった
1つは、祖母の死
1つは、私がお世話になっている、コンサルタントの先生が、先祖の存在を大切にされる方で、その方の指導を受けていたこと
1つは、ヒーリングを行う人が、弟の死を明言したこと
私は、ヒーリングの云々を理屈で理解することはできないが
その3つのタイミングが重なった時
弟を供養したらどうか?と心の奥底から湧き上がってきたのだ
供養することによって何が起るのかは、わからない
しかし、私達の-特に私の中で何かが変わるような気がしていた
-まずは、手を合わせ、お参りをする場所が欲しい-
20年以上も止まったままだった失踪問題に
初めてと言ってもいいくらい
何かが動き出した
私は勇気を出して親に電話をした
「仏壇までは買えないけど、供養の場を整えたい。弟の写真を送ってもらえないだろうか?」
この一言は、家族にとって
大きな大きな一歩となったのだ
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